多重債務で生活ができなくなったとき、借金を圧縮できる方法はある?

貸金業者から借金をすると契約に従って毎日利息が加算されていきます。そして、もしその借金を返済しないと、遅延損害金が加わり債務は雪だるま式に増えていって、数年で最初に借りた金額の倍近くになります。そういった状況で貸金業者は一括返済を求めてくることがありますが、難しいようであれば法的な手段を用いるなどして債務を圧縮すべきでしょう。

債務者自身が貸金業者に頼んでも一カ月あたりの返済額が少なくなるだけ

借金の圧縮はどのような状況でもできるというわけではありません。たとえば、毎月安定した収入があり、その一部を返済に回しても十分生活しているのにもかかわらず、貸金業者に対して「債務を減額してほしい」と頼んでもまず聞き入れてもらえませんし、弁護士に頼んだとしても無駄でしょう。

あくまでも、なんらかの理由で契約通りに借金を返すことは不可能だと判断された場合に限り、可能なことです。たとえば、借金を申し込んだときは普通に働いていたものの、やがてフルタイムで働くことができなくなってしまって、これまでのような返済を続けていくと通常の生活が送れないという場合は、弁護士や司法書士が代理人となって、貸金業者と交渉してくれる可能性があります。

では、借金を期日通りに返せず、貸金業者から督促の電話がかかってきて、債務者自ら「返済額を少しでも減らしてほしい」と頼んだ場合はどうなるのでしょうか。この場合、貸金業者は表面的に返済額を減らしてくれる可能性があります。

たとえば、今までの返済額が元金と利息を合わせて5万円だったとすると、今後は4万円で構わないといってくるかもしれません。ただ、一カ月当たりの返済額は減りますが、債務自体はむしろ増えてしまいます。なぜかというと、債務額が100万円として、今までは20回払いで完済するという契約だったのを、25回払いにしているだけに過ぎないからです。

借入期間が長くなることで払わなければならない利息が増えるので、債務者にとって有利になるどころか、むしろ不利になってしまいます。

債務自体を減らしたいのであれば弁護士や司法書士を代理人に

債務全体の金額を圧縮したいというのであれば、必ず弁護士か司法書士に貸金業者との交渉を頼むようにしましょう。貸金業者は、債務者との直接交渉だと、返済回数を増やして一カ月あたりの返済金額を少なくするという提案しかしてきませんが、法律の専門家が債務者の代理人として連絡してきた場合は債務の減額に同意してくる可能性が高いです。

弁護士や司法書士が貸金業者と交渉して債務を減額させるのは「任意整理」と呼ばれ、債務整理の方法としてはかなり一般的なものです。ただ、貸金業者は弁護士から「債務者の借金を減らしてほしい」と連絡があったら、必ず従わなければならないというわけではありません。

そのため、交渉が決裂する可能性もあります。実際、一部の貸金業者は任意整理には絶対に応じず、あくまでもこれまでの債務を一括返済するように求めてきます。そのため、任意整理に踏み切る場合は、まず、自分の債務が減額できるかどうか借入先のリストを作って弁護士に見せて、確認してみるといいでしょう。

任意整理を行う場合、一社と交渉するごとにいくらという風に歩合制で弁護士にお金を払います。和解が成立したらお金を払うという成功報酬制ではなく、結果に関係なく、交渉したら料金を払うシステムになっていることが多く、任意整理に応じない業者をあらかじめ知ることができれば、その業者は交渉先に含めないようにできるので、その分、無駄な料金を払わずに済みます。

任意整理の交渉がうまくいったらどれぐらい借金を減らせるのかということですが、基本的に元金のみになります。つまり、交渉前は元金が50万円、利息と遅延損害金が合わせて50万円、合計で100万円の債務があったとしたら、その半分まで圧縮できるのです。

さらに、和解内容には債務の分割払いという条件も織り込まれるので、50万円を毎月1万円ずつ、50回払いで返すということも、貸金業者が応じれば可能です。収入が少なくて返済に苦慮していたという人にとって、かなりの好条件で再契約を結べるということになるでしょう。

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任意整理に失敗したらどうすればいい?

では、任意整理に失敗し、借金を圧縮することができなかった場合はどうすればいいのでしょうか。任意整理の失敗は二つのパターンが考えられます。まず、貸金業者が和解を拒否した場合。そして、和解できたものの、債務者が条件通りに返済できず、業者によって和解が破棄された場合です。

和解が破棄になると、貸金業者は和解条件で決められた債務額、つまり元金のみ一括返済するように求めてくる場合と、和解前の債務額である、元金に利息と遅延損害金を含めた額を一括で返すようにいってくる場合があります。

後者のタイプの業者は強硬なところが多く、再度、弁護士を通じて和解交渉をしようとしてもまったく話に乗ってこない可能性が高いでしょう。一括での返済が無理であれば、頑なに元金、利息、遅延損害金を合わせた債務を返すように主張する業者への返済はあえて後回しにし、元金のみの返済で済ませてくれる業者への支払いに集中することが、結果的に完済までの期間を短くできる可能性を高められます。

あくまでも債務を一括返済するよう求める業者との交渉

複数の債務を完済し、最終的に元金プラス利息プラス遅延損害金の一括返済を求める業者だけが残った時点で、この業者との交渉を始めましょう。まず、債務者が自力で交渉しようとしてもおそらくまったく応じないはずなので、やはり、弁護士か司法書士の助けを借りることは必須となります。

よく話し合って作戦を立てましょう。具体的にどのような条件での交渉が考えられるかというと、たとえば、「元金のみでいいなら、一括返済に応じる」といったものが考えられます。業者としては、分割払いに応じた結果、途中で自己破産されてほとんど回収できないということになると困ります。

だから一括返済にこだわるわけですが、まとまった金額を返してもらえるのであれば、利息と遅延損害金はカットしてもいいと判断するかもしれません。その可能性に賭けるのです。

貸金業者が自らの判断で借金を減額することもある

元金に加えて利息と遅延損害金の一括返済を求める業者は、あえて完全に無視するという手もあります。もちろん、そうすることで裁判を起こされたり、その挙げ句、差し押さえをされる可能性も高まりますが、収入が乏しくて財産がないのであれば、これらはそれほど怖いことではありません。

無視された業者がしびれを切らし、「裁判を起こしてもほとんど回収できそうにない」と判断して、自ら債権額を大幅に減額し、その代わり、一括で返済してほしいといってくる可能性は少なからずあるでしょう。

参考資料→借金